会社を辞めようと考えているけれど、ネガティブな退職理由は上司に話しにくいものです。
だからといって嘘をついてしまうとトラブルを招くこともあるので、自分のために嘘をつくべきではありません。
このページでは “つい嘘をついてしまった人” の体験談と共に、「嘘をつかず、どうすればよかったのか」といったポイントを説明しています。
退職理由を伝えるときの反面教師として参考にしてください。
(ネガティブな理由は「退職理由の具体例まとめ」を参考に言い換えることをおすすめします。)
退職理由で言ってしまった「うそ」の例
体験談1「親の体調が悪い」と嘘をついた
24歳 女性
仕事内容は主に経理でしたが、零細企業ということもあり営業に出ることもありました。
給料は安く残業は当たり前。でも、社長も他の社員も、みんな一丸となって頑張っていました。
入社した頃は意識も高くてそれでもよかったのですが、私が女性ということもあり結婚や将来を考えると
「果たしてこのまま続けていいのだろうか?」と徐々に疑問を抱くようになり、退職を考えました。
しかし、毎日みんな遅くまで働いているのに、私が辞めたら会社はどうなるんだろう。
「残業がつらくて…給料が安いから…」と伝えたら社長は悲しむだろうな。と悩みに悩んで、「母が病気になったので今月いっぱいで辞めさせてほしい」と社長に嘘をついてしまいました。
社長はとても心配してくれて「会社のことはいいから」と言い、また辞めるときにはみんなの寄せ書きだったり退職祝いのプレゼントまで用意してくれたことに、私はなんでこんな良い人たちに嘘をついてしまったんだろうと申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
正直に言えばよかったと、本当に後悔しました。
退職理由のアドバイスやポイント
「人を悲しませないために」といった気持ちは大切です。
しかし嘘をついて後ろめたい気持ちを残してしまうと、次のステージへと進む勢いが失われるのはあなた自身です。
そして嘘の理由をついたことにより、会社側は猶予なく対応に追われることになります。
お世話になった気持ちがあるならなおさらで、辞める場合はせめて1ヶ月以上前に伝え、仕事の引継ぎなどしっかりしてトラブルを最小限にすることが大事。
こういったケースの場合、辞める申し出をする前に業務時間や給料について”冷静に相談”をすることで違った解決策が見出せるのではないでしょうか。
体験談2「こんな会社どうせ辞めるんだから」と、大げさなウソをついた
29歳 男性
結婚の予定もあり、家族を養うために安定を望んでいた時期だったと思います。
「このままではダメだ!」
そう考えて仕事を続けながら転職活動をしていたところ、希望していた企業の面接までこぎつけました。
その面接では「現在お勤めの会社を辞められる理由は何ですか?」と質問があり、私は「A社の事業があまりよくないため、将来のことを考え…」といった転職理由を話しました。
私個人の感想として嘘はついてないけれど、人によれば大げさにも聞こえる答えです。多少嘘っぽいなとは自分でも分かってはいたのですが、そう答えました。
それから数日後、まだ務めているA社の社長から呼び出しがありました。
不運……というか自分が招いたのですが、会社の社長と面接を受けた企業は取引でつながっていたため、私が転職活動をしているのを知ったとのこと。もちろん、面接で業績がよくないと伝えたことも伝わっていたため、大変なお叱りを受けました。
私はそのまま会社に残るのも難しく、そして面接を受けた会社に受かることもありませんでした。苦い経験です。
退職理由のアドバイスやポイント
将来を考えて行動することは、とても大事です。
しかし前職や、現在務めている会社の悪いところを大げさに話しても、あなたにメリットは何もありません。
逆に愚痴とも受け取られ印象が悪くなることもあります。
また、質問されたことに対して数字や実績で表すことができなければ、説得力がなく評価にはつながらないので注意しましょう。
さらにもう1点大事なことで、“業績が悪くなれば、また辞めるのかな?” と思われる可能性もあります。
ここでは端的な事実を伝えた上で、将来像と、その目的達成のためにあなたが会社でどのような貢献ができるかを伝えることで採用担当者にアピールしましょう。
すると、同時に無駄なトラブルも避けられるのではないでしょうか。
[まとめ]退職理由に「うそ」をついて、後悔した体験談
どうせ辞めるんだからと嘘をついてしまったり、逆に会社の上司が良い人だからこそ良いにくい気持ちもあります。
しかしウソをついてしまうと、その時はよくても後にトラブルになったり、転職活動を妨げることにもなります。
後悔しないように、円満退職できるように言葉の選び方は重々気をつけましょう。
ネガティブな退職理由は「退職理由の具体例まとめ」を参考に言い換えられます。