平成26年10月から教育訓練給付制度が見直されたことで、資格取得などのお金の負担が軽減されたりと、これまで以上にサポートが強化されました。
30代からの転職・キャリアアップを視野にいれ専門とした有利な資格の取得を目的としている人にはこの制度をぜったい見逃さないように!
教育訓練給付制度とはどんな制度?
- 概要
- 対象者は資格取得など一部の受講費用が、ハローワーク負担となる制度。
雇用保険の給付制度のことで、厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を受講し、一定の要件を満たした人(雇用保険の加入者)に、受講にかかった費用について一部の金額をハローワークより支給を受けることができる仕組みです。
平成26年10月よりどこが見直されたの?
- 教育訓練給付金が以下の2種類になりました。
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- 『一般教育訓練の教育訓練給付金』今までの給付金を受け継いだもの
- 『専門実践教育訓練の教育訓練給付金』新たに設けたもの
この2種類の大きな違いは給付金額と対象となる人の要件です。では詳しく違いをみていきましょう。
1.スキルアップを目指す人に『一般教育訓練』
簿記検定・建築CAD検定・インテリアコーディネーターなど、資格取得を目的にスキルを高めたい人へ向けたさまざまな講座が厚生労働大臣より指定されています。
講座を調べるには厚生労働省のホームページから検索できます。
教育訓練給付金
- 受講した費用の20%(上限10万円)が支給される
- 給付回数は1回で4000円以上に限る
- 受講終了後に申請が必要
対象となる人
- 受講開始日時点で雇用保険に加入した期間が3年以上あること
- 離職し雇用保険に加入していない人は、加入した期間が3年以上であって離職した日から講座を受講するまでの間が1年以内であること
(初めて受ける人は当分の間、加入期間が1年以上であれば対象になる) - 前回の教育訓練給付金を支給されてから今回の受講開始前日までに3年以上経っていること
(平成26年10月以前に教育訓練給付金の支給を受けた人はこの取扱いは適用されない)
2.専門資格を取得しキャリアアップを考えてる人に『専門実践教育訓練』
1年から3年じっくり時間をかけて専門の分野を学び資格取得を目指しその資格を活かして就職することを目的としています。
- 教育訓練には厚生労働大臣の指定があります。
- 看護師・准看護師・介護福祉士・保健師・歯科衛生士などの業務独占資格・名称独占資格の取得を目指す施設の養成講座(訓練期間1~3年)など。
くわしく講座を調べるには厚生労働省のホームページから検索できます。
教育訓練給付金
- 受講した費用の40%(年間上限32万円)が支給される。
- 期間は2年(資格の取得につながる時は最大3年)
- 受講中でも6ヶ月ごとの申請に基づいて支給される
- さらに受講後から一年以内に資格を取得し雇用(雇用保険に加入)された場合はプラス20%追加で支給を受けれる(年間上限48万円)
- 最大で受講した費用の60%が支給される
ただし60%の上限支給額は144万円、2年の場合は96万円、1年の場合は48万円
対象となる人
- 受講開始日時点で雇用保険に加入した期間が10年以上あること
- 離職し雇用保険に加入していない人は、加入した期間が10年以上であって離職した日から講座を受講するまでの間が1年以内であること
(初めて受ける人は当分の間、加入期間が2年以上であれば対象になる) - 前回の教育訓練給付金を支給されてから今回の受講開始前日までに10年以上経っていること
(平成26年10月以前に教育訓練給付金の支給を受けた人はこの取扱いは適用されない)
『専門実践教育訓練』を受けるには
訓練前にハローワークでキャリアコンサルティングを受ける必要があります。
それよりジョブ・カードの交付を受けます。受講1ヶ月前までに手続きを行う必要があり、前もっての準備期間を要します。
さらに45歳未満なら訓練期間中に給付金がもらえる
『専門実践教育訓練』を受講する45歳未満の失業中の人なら訓練期間中、雇用保険の基本手当の日額の半分程度が2ヶ月ごとに支給されます。
(一定の条件を満たす必要があります)
このことを『教育訓練支援給付金』と呼び、平成30年まで期間が限られています。
教育訓練給付制度を受ける前に注意して
注意するべきことは制度を短期間に何度も受けれないことです。
一度教育訓練給付制度を受けると要件を満たす雇用保険の加入年数まで待たなくてはなりません。
専門実践教育訓練の給付金の場合は10年以上が必要となるので制度を受ける時はじっくりリサーチすることをおすすめします。
転職に有利な資格を取るためにお金の負担を減らす
今までの教育訓練給付制度は給付金が上限10万円で受講終了までは支給されないなど、本人の負担が大きいものでした。
それは専門的な資格になるほど日数も費用も増えるばかり。
しかし今回の新たな支援制度により、本人の負担も軽減され、未経験の人が専門分野の資格にチャレンジしやすい環境になりました。
また当分の間は初めて教育訓練制度を受ける人には対象の要件も緩和され若い世代の人でも受けることができます。
ぜひ、この機会に教育訓練制度を上手に活用しキャリアアップを目指しましょう。