女性が仕事に就きたい職種として『受付』は常に上位にあがります。
実際にハローワークの求人でも「受付」や「受付事務」で検索するとクリーニングの受付からスポーツジムの受付、企業の受付などあらゆる業種の募集を見かけます。
そもそも「なぜ受付が人気なのか?」
個人的な解釈ですが受付と聞くだけで座って仕事ができ、さほど事務経験がなくてもできる仕事、きれいな職場のイメージを想像するでしょう。
私自身がそう思い、この受付業務にあこがれ実際に働いた経験があります。
しかし、実際に受付業務を経験してみると先ほど述べた言葉は撤回せざるを得ませんでした。とても大変で、私は甘く考えていたことを反省しました。
よって、経験者だから分かる受付の仕事についてまとめましたので、受付の仕事に興味があるけれど仕事内容が想像できない人。
また、受付の仕事=楽な仕事と考えている人にぜひ読んでいただければと思います。
ディーラーのショールーム受付の仕事とは
私はディーラーの受付をしていました。ディーラーのショールームと言ってもメーカーもたくさんあり、全国各地に拠点があります。その中のとある店舗での業務内容、受付で働く1つのケースとしてお話しします。
ショールーム受付の仕事内容と言えば、車のショールームに来店されたお客様に声をかけ、席までご案内し、お飲み物を用意しテーブルまで運ぶ。この一連の接客風景は想像できると思いますがこれだけではありません。私はこれが仕事内容の大部分が占めていると解釈していたので、働き始めてから大変でした。
受付の大部分を占める掃除、雑用業務
配属された店舗には、営業が9人、整備士が8人、店長が1人、もちろんすべて男性で、女性は私以外に1人経理事務がいました。
まず、男性の多さにびっくり。以前は女性ばかりの職場だったため、馴染むのに時間がかかりました。
女性が少ないからとちやほやされるわけではなく、まず出社すると広いショールームの掃除、お客様用のトイレ掃除、営業・整備士用のトイレ掃除、営業の朝からあるミーティングのコーヒーを10人分用意します。(もちろん1人1人の好みの味で)
そして営業時間が始まると同時に電話がひっきりなしにかかってきます。すぐ担当に引き継ぐことができればいいのですが、内線で繋ごうにも整備士や営業は、ほとんど建物内にはいないのでその都度その状況を考え対応し、走り周りながら探しに行かなくてはなりません。
午前中は動き回って落ち着いて席に座ることがありませんでした。
「知識」は必要ないが「はかどらない」事務仕事
事務的な仕事としては、新車登録のデーターを入力したり、車を購入されたお客様に礼状を作成したり、車検のご案内のDM(ダイレクトメール)を用意をしたりといったものがありました。
これは難しいデーター入力などではないのでパソコンの知識を持ってなくても困らなかったです。
ただ、上に挙げたように電話対応に追われながらなので、仕事はなかなか進みません。
考えて効率よく行動しないと、だんだん仕事に追われてしまいます。
土日の仕事。受付という名の営業サポート。
土日は電話は少ないですが、来店されるお客様が多いのでその対応に追われます。
来店されたお客様と営業担当が今どういった進行状況なのかを常に把握し、その都度ケースに応じた接客をしなくてはなりません。
ファミリー向けの車も販売しており、お子様を連れて来られるお客様も多かったので、営業の人が集中して商談を進めれるよう「子供用の遊び場スペースを作ったり」と職場の環境づくりもします。
お子様が7.8人と重なる時もあり、みんなで大合唱したりと貴重な体験をすることも。
しかし、すぐ近くにご両親がいるとはいえ一時的にお子様を預かっていると考えれば気が気ではありません。
またお子様のお相手だけすればいいのではなく、合間を見て、お飲みのもを交換したり、電話応対もこなさなくてはならないので、土日は一日中ずっと動いていました。
これでお分かりいただけたと思いますが受付と言っても、一言でいうと営業のサポートが重点になります。そのうちのひとつに最初に述べたお客様にお飲み物を用意する内容が含まれるのです。
受付も体力勝負
店舗の大きさや配置人数にもよりますが、私が想像していた「座ってお仕事」にはほど遠かったです。動き回り走ることも。
残業は1ヶ月10時間程度でした。平日は比較的定時で終了しましたが、土日はお客様が多いので平均2時間は残業していました。立ち仕事と変わらないので、動き回っての2時間残業。体力も必要とされます。
まとめ。受付の仕事を経験して思ったこと
車を販売して売上を上げるのは営業。車の整備をして売り上げを上げるのは整備士。
そして直接売り上げには関わらないですが、両者をサポートする受付も十分に大切な仕事だということ。
お客様との接客はもちろんですが、一緒に働いている従業員がスムーズに業務ができるように気配りができ、自ら考えて行動できる人が向いているのではないかと思います。スポーツでいうマネージャー的役割ではないでしょうか。
ここまで読まれた方は受付という仕事に対してどう感じられたでしょう。
受付の仕事=楽な仕事ではありません。しかし楽な仕事ではないからこそ、やりがいや充実感、気配りや全体を把握する力を養うことができたりと得られるものが多い職業です。
自分を高めるためにも、是非検討されてはいかがでしょうか。
こういった経験者から見たお仕事内容を、随時更新していきます。