近年増えつつあるのが、一部サービスに力を入れた特化型デイサービスです。
従来のデイサービス内容の中から、利用者さんが特に重視したいサービスだけを行うことができるので、人気も高まっているのです。
今回はそれら特化型デイサービスの種類や特徴をまとめてみました。
1.リハビリ特化型デイサービスとは
特化型で特に多いのが、リハビリ特化型デイサービスです。文字通り生活改善や維持を目的としたデイサービスであり、機能訓練特化型デイサービスとよばれることもあります。
リハビリ内容は負担をかけないように設定されているため、一般的には一回の利用が午前か午後に3時間程度の時間で行われます。
送迎や健康チェックは通常のデイサービスと同様ですが、レクリエーションや昼食はなく、滞在時間のほとんどが機能訓練になります。施設によってはリハビリ終了後にティータイムを設け、他の利用者さんとのコミュニケーションがはかれるようになっていますから、ストレス発散にも最適といえるでしょう。
プログラム内容は施設によって異なりますが、ひとりひとりにあった内容を用意しているところがほとんどです。一般的にはマッサージやパワーリハなどがみられますが、設備やプログラムが充実しているところのほうが利用者さんの評判もよいといえるでしょう。
経営者が異業種出身であることも
デイサービスの経営ともなれば、介護の仕事に関係している人が多いと思いがちですが、リハビリ特化型の場合は理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、柔道整復師など異業種出身の経営者が多いのも特徴です。
その理由として、看護師や介護福祉士ではリハビリに関する専門的な知識が不足しており、利用者さんに満足のいく機能訓練を提供しづらいというのがあげられます。これらの経営者であれば個人の筋力や運動能力を見極める力にも優れているため、より通常のデイサービスを利用しやすくするようなプログラムの提案も可能になることでしょう。
スタッフひとりひとりが得意分野や資格を活かすことで、リハビリ特化型のような専門的なデイサービスも高い効果がみられるのです。
2.認知症対応型デイサービスとは
デイサービスを利用する人の中には認知症の方も少なくないため、認知症対応型デイサービスの需要は非常に高くなっています。この場合、通常のデイサービスに比べると利用費用が高めに設定されることがほとんどで、その分安全・安心を第一に考えたサービスが重視されています。
コミュニケーションが難しい利用者さんもいるため、介護や介助、見守りがスタッフの主な仕事内容になるでしょう。度合いは人によって差が大きいため対応するスタッフも大変ではありますが、デイサービスでのすごし方ひとつで症状の軽減につながることもあるので、非常にやりがいがある職場といえます。
この場合は先のリハビリ特化型デイサービスと違い、通常のデイサービス施設が利用者さんのニーズに合わせて認知症の方への対応力を高めたり、看護師や介護福祉士などの介護に詳しい人が経営に携わっていたりするケースが多めです。
さらに定員を少人数制にすることで、利用者さんおよびスタッフの負担や使いやすさに配慮しているところも見られます。