どのような仕事であってもそれなりのリスクがあり、それをふまえた上で適切な行動が求められますが、デイサービスの仕事は特に日ごろから意識して気をつけなければいけないことがたくさんあります。
仕事をはじめる前に、それらを事前に頭に入れておき、万が一に備えるようにしましょう。

自身の健康面・基礎体力の維持

健康面の画像

デイサービスでは利用者さんを何度も介助しますから、ある程度体力がなければ長く続けることはできません。たとえ体力に自信がある人でも、介助となると普段とはまた違った筋力を使うでしょうから、介助のコツを覚えて自身の身体に負担をかけないようにすることが大事です。
特に肩や腰など、年齢と共に衰えがちな部位は気をつけるようにしましょう。

また、風邪をひくなどして体調を崩さないようにすることも重要です。

風邪など体調管理に気をつける

介護スタッフはほかにもいるでしょうが、あなたのことを特に気に入っている利用者さんや、あなたの介助でなくては嫌という利用者さんがいることもあります。
体調不良のまま仕事を行うことで、利用者さんに風邪をうつしてしまうようなことがあれば大変ですから、日ごろの食生活、生活習慣を見直して健康面でも万全の状態を維持できるようにしましょう。
健康面に気を使うことで仕事に取り組む気持ちにも余裕が生まれ、柔軟な対応もしやすくなります。

転倒事故などケガのリスクへの対応

入浴時は床が滑りやすくなっており、デイサービス中でも特に転倒事故が起きやすくなっています。これは介護者も施設利用者さんにもいえることですので、特に注意を払って介助を行いましょう。
自身がすべりづらい体勢を維持しつつ、水滴をこまめにふくなどの配慮も忘れずに。

転倒には気をつける

また入浴施設以外でも、身体の不調により意外なところで転倒が発生することもあります。
歩行介助が必要な利用者さんに限らず、すべての利用者さんが安全に利用できるような状況を維持しましょう。
特に注意すべきは、利用者さんが車いす利用者さんである場合の段差での移動や立ち上がり時、認知症の症状がある場合などです。
トイレ利用時も非常に転倒が多いですから、たとえ利用者さんが介助を断ったとしても危険性が高いと判断されるような場合は、安全を優先するなどの配慮が必要です。

認知症の方への対応

認知症の症状は人それぞれで、症状が出やすいときもあれば比較的落ち着いているときもあります。
利用者さんの日ごろの生活環境や趣味など、できる限りの情報を家族の方から確認したうえで、デイサービスでどのように過ごすかを決めていく必要があるでしょう。

「認知症の方への対応」の画像

精神的に不安定なときは介護者もどう接したら良いのか悩んでしまうこともあるかもしれませんが、それも認知症の症状のひとつととらえ、利用者さんが落ち着いて過ごせるよう接していくことが大事です。
自身が感情的にならないようにならないように注意しながら、ストレスをためないように心がけ、仕事に支障がでないようにしましょう。

また、近年では知らないうちに認知症がすすみ、突然ひとりで徘徊(はいかい)してしまい行き先がわからなくなるケースが多く報道されるなど問題となっています。施設利用者さんからは決して目を離さないようにしましょう。