介護福祉士の仕事に就くことで、今までは気づかなかったことや、やって良かったと思える経験をすることにもなるでしょう。

良かったこと

これは介護の仕事を長く続ける上では非常にプラスになりますし、私生活においても役立つことがあるはずです。
そこで今回は、実際に介護福祉士になった方々の意見や感想を交えながら介護福祉士の良いところは何かに迫ってみましょう。

考え方が変わった、視野が広がった

体験エピソード1
私は未経験資格なしの状態から介護の仕事をはじめたものです。

介護福祉士の資格をとるまでは、資格がなくても人の介護ができないわけじゃないから、必要はないのではないかと感じていました。

実際に人員が不足している看護の現場では資格のない人も多く働いていますし、そういった人の中にも慣れた手つきで仕事をこなす人もいます。
むしろ資格のあるなしではなく、離職率の高い職場において、そのモチベーションを保つ方法の方が重要ではないかと思っていたのです。

私自身は幸い、介護の仕事にやりがいを感じていましたから、実務経験を順調につみ、介護福祉士の受験資格にみあう条件をそろえることができました。
資格取得を決意したのは、職場の上司や同僚からのすすめがあったからです。
長く務めてきた以上、それだけ職場からの期待も大きかったのかもしれませんし、何より自分に「介護の仕事があっている」という雰囲気がまわりにも伝わっていたのかもしれません。

実際に資格を習得してからも、今までとかわらずに仕事をこなしていますが、以前よりも知識などが増えたせいか、介護の現場というものをもっと広い視野で見ることができるようになった気がします。
今までは目の前の仕事に必死になる日々でしたが、世の中の福祉全体のあり方などに興味を持つようになりました。

さらに資格所持者としての責任感がでて、よりいっそう仕事へのやりがいも感じられるようになりましたし、今後介護職を目指す人たちにとって、介護の現場が働きやすくなるにはどうしたら良いのかを考えられる余裕もでてきました。
介護の職場はまだまだ課題が多く残されていますが、資格所持者が今よりもっと増えてくれば私のような考えを持つ人も増え、環境が改善されていくのではないかと思う次第です。

実生活において役立つことが増えた

体験エピソード2
学生時代、介護の職場は大変だと先輩たちからよく聞かされていました。

実際に介護職以外の仕事にかえた人もいるだけに、自分の選んだ道は正しかったのかと悩んだこともあります。

しかし私の家では祖母が介護施設に入所していましたから、介護関係の勉強をしていることに家族も喜んでいました。
自分が介護職を志すことで家族と過ごす時間も増えるでしょうから、祖母のことも、今後の両親のことも考えればそれが非常に喜ばしいことだと感じたのです。

私はもともと、人とのコミュニケーションを積極的にとるのが得意ではありませんでしたが、介護福祉士になることでその性格は大きく変わりました。
コミュニケーションをとることの楽しさ、人にありがとうと言ってもらえることのうれしさなどを、身を持って感じられるようになったのです。
祖母が施設に入所するまでは決してお互いの会話が多いほうではなかったのですが、今では貴重な話し相手になっているらしく、いつも面会を心待ちにしてくれているようです。
外出時なども介護ができるので、積極性も増し、行動的になりました。こうやってコミュニケーションをとることで皆が元気になれると気づいたのは、介護福祉士という資格を取得したからこそではないかと思っています。