介護の職場で一日もはやく一人前として働きたい人にとっては、介護福祉士の資格習得を急ぎたくなることもあるでしょう。
実際に仕事をしながら資格取得を目指す人も多いのが介護の仕事の特徴でもあります。そこで今回は、介護福祉士になるために必要な学歴や資格などを確認していきましょう。
介護福祉士になるための経歴と資格

介護福祉士になるために必要な条件

介護福祉士の受験資格については以下のいずれかに該当する必要がありますが、近年見直しが行われています。以下は平成26年度(第27回)の内容になります。

平成28年度(第29回)からは実務経験ルートにおいて実務経験3年以上したのち実務者研修を終了した人が対象となり、養成施設ルートの人も国家試験の受験をする必要があります。

実務経験ルート

・実務経験3年以上(以下3コースのいずれかを選択)

  1. 1.筆記試験+実技試験
  2. 2.介護技術講習+筆記試験(実技試験免除)
  3. 3.実務者研修(経過措置)+筆記試験(実技試験免除)

福祉系高校ルート

・旧カリキュラム ※平成20年度以前入学者(以下2コースのいずれかを選択)

  1. 1.筆記試験+実技試験
  2. 2.介護技術講習+筆記試験(実技試験免除)

・特例高校 ※平成21年度以降入学者(以下2コースのいずれかを選択)

  1. 1.実務経験9カ月以上+筆記試験+実技試験
  2. 2.実務経験9カ月以上+介護技術講習+筆記試験(実技試験免除)

・新カリキュラム ※平成21年度以降入学者

筆記試験(実技試験免除)

養成施設ルート

・高等学校

  1. 1.介護福祉士養成施設2年以上
  2. 2.福祉系大学+介護福祉士養成施設1年以上
  3. 3.社会福祉士養成施設+介護福祉士養成施設1年以上(社)
  4. 4.保育士養成施設+介護福祉士養成施設1年以上(保)

選択肢は学校に通うか実務経験をつむか

上記の受験条件からもわかるとおり、自身がいまどのような状況にあるかによって介護福祉士に最短でなれる条件が変わってきます。

もし未成年等で高等学校に通っているような段階であればその後養成施設へ進学することで、2年ほどで資格習得が可能となるのです。

学生は進学

この場合は介護福祉士等修学資金貸付制度という、介護の仕事につきたい人にとって非常にメリットの高い学費サポートの利用を検討しても良いでしょう。
これなら最低限の費用で進学ができるため、家庭の負担も軽減されます。
ただし介護の仕事につかないことを選んだ場合は、全額返済する必要がありますから注意するようにしましょう。

また、すでに成人している人や何らかの仕事についている人などは、実務経験を3年経験するか、カリキュラムを修了する必要があります。

実務経験で介護福祉士へ

特に介護の仕事は異業種からの転職も多いので、介護施設で働きながら実務経験を積み、資格習得となるケースは多いことでしょう。

この場合は養成学校を通うよりもやや年数がかかってしまいますが、いま自分が経験している仕事自体が試験勉強をかねていると考えれば決して無駄ではないはず。

給料を稼ぎながら受験勉強ができるため、生活に不安を抱える心配もありません。
仕事の空き時間を使いながら受験勉強をすることになるため、家事や育児等におわれる人にとっては少々大変ですが、介護施設によっては資格取得のための支援制度なども用意されているので確認してみましょう。