建築士としてフリーランス2年の私が独立したきっかけ、反省点

nakamuranakamura

建築士の背中

こんにちは。一級建築士の中村です。

私は建築設計をしています。会社から独立して、この前フリーランス(個人事業主)として2年を迎えました。

これまで、良いことも失敗したなと思うことも、たくさんあります。
私自身のことで恐縮ですが、独立したきっかけや、もっとこうしておけば良かったという反省点を書かせていただきます。参考になれば幸いです。

フリーランスになろうと思ったきっかけやタイミング

個人で仕事をさせていただき、この2年はものすごいスピードで時間が流れました。

独立した頃は分からないことだらけでした。新鮮さはあったけれど、事務作業など慣れない事だらけで1つ1つのことに時間がかかっていたと思います。
会社という組織に属していると、誰かが助けてくれたり、また守られていることで安心感が違うことを思い知らされました。

個人的には、勤め先で働きながらフリーで仕事を引き受けて独立していく方法が生活を慣れさせるには良かったかのかな…。とも思います。
ただ、私が働いていた設計事務所は大変忙しく終電まで仕事をする日はザラにあったので、徐々に独立するという選択はありませんでした。

このこともあって、いつか独立しようと考えていました。

会社員として10年経ったころに独立

フリーランスでやっていきたいと思った大きな理由は、勤務時間です。

周りのデザイナーや工務店、設計事務所で働く同業者など、自分に近しい人を思い浮かべると、ほとんどの会社勤めの人が夜遅くまで事務所に残って仕事をしていました。
それで、(今後も…こういう働き方だと厳しいだろうな)と漠然に思っていました。

だから独立するきっかけを探しながら働いていたと思います。職業柄、夜遅くまで仕事をするケースはあるにしても、自分のペースで仕事をしたいと考えていました。

そこで事務所を構えて代表になるなら、必要な一級建築士としての資格を取ろう!そしたら独立しよう!という目標ができて、なんとか取得することができたそのタイミングで会社に辞めますと伝えました。

この時、会社員として10年です。

* * * * *

(とうとう、独立か。)と、不安もありましたが、個人的に仕事を頼みたいと以前から言ってくれる人や、非常勤講師として働いてほしいといった誘いもあったので、その後押しもあって一歩を踏み出せました。

独立という人生の中で大きな決断をした感覚。頑張らないと!と、自分に言い聞かせていました。

会社を辞めて個人でやっていきたいことを伝えた数週間後。
代表から大変ありがたいことに「これから仕事をふるから、受けてほしい」といったお話をいただきました。

これは10年の会社員としての期間、大変でしたが真面目に働いていたことが評価されたのかなと、素直に嬉しかったです。
そして慣れた環境の会社から仕事を引き受けることができるのは精神的な安定に繋がりました。本当に今でも感謝しています。

こういった周りのお誘いや勤めていた会社から仕事をいただいて、3か月後に退職して私はフリーランスになりました。

独立した初めは、仕事も多く余裕があった

街を行き交う人々

独立した1年目は、講師としての仕事や前の職場からの仕事、友人周りから図面を引く依頼もあったりと順調でした。
仕事をお断りすることもあり、食べるのに困りませんでした。

この環境に甘えていたのが失敗でした。

フリーランスになったからといって、何も偉そうな態度をとったりしてたわけではありません。しかし、仕事をくれる人がいた環境に甘えて、自ら仕事を取りに行く姿勢がなかったんです。
それで少しずつ仕事が減っていきました。

「考えても仕方がないか!」と開き直りながらも、不安ばかりの日々です。。事業は継続することが難しいと言われますが、本当にその通り。

それから独立していた友人に悩みを相談したり、営業したり、マーケティングを学んだりと行動を起こすようになりました。
この時、フリーランスとして1年ほど。

そしてコロナの影響によって、また環境が変わりました。

* * * * *

講師の仕事がなくなったり、かと思えば別のところから仕事が舞い込んだり、社会全体の働き方が変わっていくことをヒシヒシと肌で感じました。現に今も感じています。

ただ、厳しい状態に一度なったことで意識を改められたのが、結果的に良かったです。

仕事の取り方を覚えて、少しずつ業務の幅も広がり、社会が変わってゆく今の状況に順応しつつあることは今後フリーランスとしてやっていく上で重要なことだと思います。

落ちてるボールは何でも拾う。
この意識で、自分にできることがあれば営業したり行動しないとマズいと分かりました。
やっと今、フリーランスとして働いて良かった!と、心から思えるようになってきました。

フリーランスとして2年で学んだこと

社会全体が変わり、働き方が変わり、生きていると、どこでどう転ぶか分かりません。いつ仕事がなくなるか分かりません。
そして今の時代は終身雇用といった考えも形を変えて、副業を始める人も多いです。

その中で、私は個人で仕事をするようになって「仕事を受けるのではなく、仕事をつくる」といった方法を学びました。
そして、大事なのは収入源は分散化した方がいいということ。

この分散化は、

建築士やインテリアデザイナーとして、出張カメラマンとして、店舗プロデュースとして…など、いろんな売り込みをして本来やりたいと考えていた業務以外でも仕事をするという意味です。

1つの業務に絞った働き方もいいですが、別の角度から仕事をすることで、結果的に自分がやりたい仕事に繋がることもあります。ライターとしてお仕事を受けることで、設計をお願いされたこともあります。

フリーランスとして働き続けるには、自ら行動して柔軟に社会に溶け込むことが大事だと思います。

具体的に私がやったことのある仕事を少し書きます。

私がしたことのある建築士として受けた個人の仕事

途中、仕事がガラっと減ったことで、いろいろ仕事を試しました。その中で建築に関わる仕事に繋がった一部を紹介すると、

  • インテリアデザイナーとして講師
  • 図面作成
  • 照明選び
  • カメラマン
  • Webライター
  • ホームページ制作の代行
  • 収納プランナー
  • 図面のセカンドオピニオンとしてお手伝い
  • リモートで住宅の悩み相談

このような仕事です。

仕事の入り口がどこであっても、何かで繋がることがあり、仕事が仕事を呼びます。

建築士で、フリーランスになりたい人が意識した方がいい事

いろんな業種の方と会い、繋がりを持つことは大事だと思います。
他業種のフリーランスの人と会うと、仕事をお願いされたりアイデアが生まれたりもします。

そして建築士の資格を持っていることで仕事の依頼に繋がることもあるので、視野を広く持つことが大事です。

今はクラウドソーシングで仕事を取ることもできますよね。私もやっています。いきなり独立よりも副業から始めることもできます。

あとは、私の場合は会社を辞める前に一級建築士を取りましたが、フリーランスとして自分の時間を作りながら資格を取得して、それから事務所を構えるといった順番も良いと思います。

建築にこだわった働き方も良いですが、独立すると結局は建築に関わることも営業についても学びます。人によって何が良いかは違ってきますから。

大切なのは独立することではなく、仕事を続けていく姿勢。

人と会って、仕事に繋がりそうなら行動。snsやネットで集客もそう。
今、自分にできることを徹底してやる。

働き方が変わっていく時代だからこそ、基盤は建築で、新しいことに挑戦し続けていくことが今後フリーランスとして生き抜いていく上で必要だと思います。

お互い、頑張りましょう!

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この記事を書いた人
nakamura

一級建築士。インテリアコーディネーター。
10年の設計事務所を経てフリーランスに。
東京都在住。趣味はゴルフ。

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