転職を考えている女性に必見!事務職の正社員、最近の求人件数は?

事務職と言っても、実際に求人情報を見てみると、「事務」と記述された求人のほかに、「貿易事務」などと専門に特化した事務職があったり、企業によって表記もバラバラで仕事を探す側は混乱します。

また多くの求人情報サイトでは、ひとくくりに「事務職」と明記してあることが多いので、他の職種に比べて求人件数は圧倒的に多く見えますが、実際のところ件数はどれくらいなのでしょうか。
専門的な事務職と一般的な事務職に分けると、いったい求人件数はどのようになるのか調べてみました。

※ 集計方法
ハローワークに登録されている「事務的職業の正社員」の求人情報をH26.12.1~H27.2.19の期間において、関東圏(東京・千葉・神奈川)・関西圏(大阪・兵庫・京都)計6地域より集計しています。

目次

新しい事務の求人は一県で1日約28件

【集計期間】
約2ヶ月半のうち年末年始や土日を除き53日間

【新しい求人数】
関東地域(東京・千葉・神奈川)合計3,207件
関西地域(大阪・兵庫・京都)合計5,879件

このデータより、都市部の地域では一日平均28件の新しい求人情報が出ることが分かります。

事務職は女性に人気の職種ですから、この件数では1つの求人に対して多くの求職者が集中して応募するでしょう。
また地方の場合は都市部よりも求人件数が少ないので、より転職の難しさを実感します。

資格を必要とする事務の求人は思ったより少ない?

この表は関東地域と関西地域において、事務の求人件数をグラフ化したものです。

事務の求人件数をグラフ化
※ ハローワーク事務的職業の募集職種に記述されてる名前で振り分けた結果より。
グラフより、一般事務と比べ女性に人気の医療事務や経理事務など資格を必要とする事務職は求人件数が少ないことが見て取れます。
一度仕事に就いたら長期間勤める人が多く、人員の空きが出にくいと考えます。

反対に一般事務やその他の事務では募集が多く、事務職の中でも人員の変動多いので求人数も多いのでしょう。

女性に人気の受付・医療事務は他の事務職より給与UP幅が低い

事務職給料の平均額
【関東地域】196,174~248,857円。UP幅は52,683円
【関西地域】182,489~232,055円。UP幅は49,566円
人気の受付・医療事務の給料の平均額
【受付事務】165,346~193,247円。UP幅は27,901円
【医療事務】158,518~192,092円。UP幅は33,574円

残念ながら女性に人気の職種上位にある医療事務・受付・歯科助手・一般事務が事務職の中で賃金が低い傾向です。
長年勤めてもUP幅が低いのが女性特有の職種に対して、厳しい現実が分かる結果になりました。

職種別で給与額の平均を算出したので参考にしてください。

関東地域(事務の正社員)

関東地域 平均給与 UP幅の順位
医療事務 174,774~209,157円
受付 181,243~221,987円 ワースト1位
歯科助手・受付 181,790~218,253円 ワースト2位
一般事務 183,072~232,065円
事務 189,782~245,477円
営業事務 193,208~250,018円
経理 201,236~271,043円 2位
コールセンターテレアポ 203,830~261,203円
秘書 205,668~267,959円
総務 206,759~275,259円 3位
会計 207,089~250,018円
人事 210,796~283,158円 1位
労務 211,018~249,541円 ワースト3位

関西地域(事務の正社員)

関西地域 平均給与 UP幅の順位
医療事務 158,518~192,092円
受付事務 165,346~193,247円 ワースト1位
一般事務 165,885~196,137円 ワースト2位
歯科助手・受付 196,137~200,216円 ワースト3位
事務 171,259~204,807円
営業事務 177,014~221,852円
経理 187,517~248,330円
会計 189,510~273,351円 1位
コールセンターテレアポ 191,579~248,376円
労務 192,756~242,363円
総務 194,725~255,348円
人事 204,476~270,965円 2位
秘書 205,321~269,626円 3位

関西地域と関東地域では給料の平均額は、約1万4~6千円程の差。
また、職種による給与額の順位は関西・関東であまり違いはありません。

事務職に必要とする経験に、企業は多くを望んでいない

事務職に必要とする経験に、企業は多くを望んでいない

では、事務職に必要な経験の有無は、実情どうなのでしょうか?
これはハローワークで求人を掲載している企業の約60%が「特に問わない」と回答しています。実務経験を必ず必要としている企業は5%、経験があれば良しとしている企業は35%でした。

パソコン操作(エクセル・ワード)ができることを最低条件として提示している企業が大半を占めていました。

経験があれば「資格無しでもOK」の企業もある

たとえば経理事務では、全ての企業が簿記や日商簿記などの資格を必要とはしていませんでした。
以前の職場で携わっていたり、勉強中でも良い企業もあるので、資格を取ってから仕事を探そうと考えるのではなく、雇用形態にこだわらず実際に働きながら学ぶという選択肢も視野に入れてみてはどうでしょうか。
比較的事務職の中でも賃金が高い人事や総務などは、特に明確な資格を要さない専門の事務職でもあります。

その人の経験と能力で企業は判断するので、資格にあまり気にする必要はないのです。
それよりも転職に事務職を希望する女性はこれまでの経験で自分が会社で行った仕事内容をしっかりと話せることが大事です。努力したこと、改善したことなど、具体的にあげることが資格の有無よりも大切です。

35歳過ぎたからといって転職に足踏みする必要はなし

では、最後に年齢の上限を設けている企業があるのか調べてみます。

事務のグラフ画像

事務のグラフ画像

関西では5割の企業が年齢の上限を設けておりません。関東でも35歳までの求人は3割です。
これからはもう年齢のせいで仕事が見つからないとは言えない時代ですね。

まとめ

求人数全体の数と比較して、事務職の正社員の求人件数は「一日平均28件」と、人気の職種のため1つの募集に集中すること。

また、人気の医療事務や経理事務のような資格を必要とする職種は、その中でも求人件数が少なく、給与UP幅の平均額もやや低いことが分かりました。

ほかには、企業の約60%が事務職の経験の有無において「特に問わない」と回答し、経験があれば資格を要さない企業もあること。

そして、年齢の上限を設けている企業は関東で3割、関西で5割と、昨今、年齢というハードルが下がっていることが分かり、転職がしやすい時代になってきているようです。

現在、転職活動をされている女性に少しでも参考になれば幸いです。