私たち家族がサポートできること・認知症との付き合い方②

家族の中に認知症の診断を受けショックを受けなかった人はいないはずだよ。「まさか・なぜ・ウソだ」という想いが交互に浮かぶんじゃないかな。
今日は「私たち家族がサポートできること・認知症との付き合い方②」として家族側の心の変化を話していこうと思うよ!
こんにちは!前回は認知症の人の世界を理解することで介護する家族の負担を少なくするお話だったわ。
今日は認知症の人ではなく家族の気持ちを説明していただけるのね!
目次

介護する人も心のプロセスが変化をしていくのは知っていますか?

誰でも最初から完璧に上手なケアは無理があると思うんだ。家族は日々変化する認知症の人の症状に悩み驚き、模索しながら介護を続けていってるんだよ。
これから先のことを考えると絶望的に思う気持ちも出てくるかもしれないけど、前もって自分の心がどう変化していくのかを理解しておくことで、少しでも不安な気持ちを和らげることができるよね。
4つの心の変化として紹介するので、介護する人たちにこれから先を見据えて役に立って頂けたら嬉しいよ。
介護する立場の人も心の変化ってあるのね・・・前もって知っていれば、不安な気持ちも少なくなって混乱しなくて済むわね。

1.とまどい・否定の心理

介護の画像「1.とまどい・否定の心理」

じゃあ早速!1番最初の認知症と診断されたころの気持ちだね。
今までしっかりしていた親や祖父母が、おかしな言動や行動をとり始め、家族はあれ?おかしいな?という気持ちになるけど、それは老化現象ぐらいにしか感じないので、そのままの生活を送ろうとする。
その後、病院で認知症と診断され、家族も一時的にパニックになるんだ。「あんなに元気でしっかりしていたのに信じられない」というとまどいの気持ちが生まれる。

認知症という病気だとわかったころね。まず私も、同じように信じられない気持ちでいっぱいでとまどうわ。あと、これからのことを考えて不安な気持ちを持つかな・・・
そうだなぁ。とまどいと一緒に不安な気持ちも抱くね・・・
その後、「そんなはずがない、認めたくない何かの間違いだ」という否定的な気持ちが生まれていき、この時期は家族の気持ちで周りに知られたくない気持ちが優先して他の人に相談することがなかなかできにくいことも特徴だよ。

2.混乱・怒り・拒絶の心理

介護の画像「2.混乱・怒り・拒絶の心理」

次は、認知症の人を介護し始めたころの気持ちだね。この時期が家族の人にとって一番辛い苦しい時期かもしれないなぁ・・・。
介護する家族が認知症について正しい知識と理解があれば大丈夫だけど、多くの人が理解が不十分で認知症の人の態度や言動に驚いて混乱するんだよ。
そして、不可解な言動に振り回され、「どうして、こんなことをするの?何回言ったらわかるの!?」と声を荒げて怒鳴ったり、イライラから「もういい加減にして!!」と怒りの気持ちを抱いてしまうんだ。

認知症の人が中核症状によって周辺症状が現れ始めたときね。症状が1つだけならいいけど、複数の症状が現れると混乱してしまうわ!
その後、この状態がいつまで続くか分からない絶望感とこれまでの精神的、肉体的疲労感も限界に達して、面倒見きれない!これ以上関わりたくない!という思いから認知症の人を拒絶する気持ちがわきあがってきてしまうんだよ。

3.割り切り・またはあきらめの心理

介護の画像「3.割り切り・またはあきらめの心理」

次は、少し介護といものに慣れてきたころの気持ちだね。
徐々にイライラして怒っても、何も変わらないことが段々とわかって、割り切ることができる時期だよ。
家族自身が怒るエネルギーが損だと思い始め、ある意味怒っても仕方ない、あきらめの気持ちを抱くんだ。
この時期は、認知症の症状も理解でき、介護のコツがつかめてきて、比較的心が落ち着いてくるね。また、心にもゆとりが生まれるので、認知症の人が受けられる福祉のサービスに関心を持ち始めるのがこの時期でもあるかな。
なるほど、このころに到達するまでは時間がかかりそうね。この時期から介護保険によるサービスを利用するのは少し遅い気がするな・・・
よく気がついたね。最初のころから意識してサービスの利用は視野に入れとく4つの心の変化に伴う期間が少なくなるだろうね。
ただ、注意したいのが新たな症状が現れたときにまた2の心理の状態に戻ることだよ。認知症の人を介護する家族はこの2と3の心理が行ったり来たりしながら次の4の心理に移っていくんだ。

4.受け入れの心理

介護の画像「4.受け入れの心理」

この時期は、認知症の人の気持ちもある程度理解できるようにっていき、何が介護するうえで大切なのかもわかってきたころだよ。
認知症の人に穏やかな対応ができて、あるがままに受け入れられる気持ちになっていくんだ。家族の一員として一緒に過ごす普通の生活が戻ってくる時期だね。
介護する人の気持ちを考えると認知症の知識もだけど認知症の人の気持ちを理解するには、時間がかかってしまうのね。だからこそ、事前に理解しておくことが重要なことなんだ・・・・

自分を客観視することが介護するうえで大切

以上、認知症の人を介護する家族が辿る心の変化について話したけど、まずは認知症に対する正しい知識と理解を持つことが大事だね。
そして、介護するうえで、今のこの状況にたいして自分が正しい判断ができているのか?という疑問をぜひ、自分に投げかけてほしいな。
自分を見つめるもう1人の目を心の中に置くことで、心の変化に気付き、気持ちの波が穏やかになるのではないかと思うんだ・・・