アロマセラピスト兼、フリーランス広報のMoeです。
この業界は失敗を表に出しにくい部分もありますが、「実際のところどう?」「アロマセラピストって仕事ないの?」と気になる人もいると思います。
わたしは3年前にアロマセラピストで独立したものの、正直なところ現実は厳しいものでした。
しかし独立して得た経験は大きく、失敗も糧になります。
今わたしは某アロマメーカーの企画に携わったりライターの仕事などをしていますが、これまでの経験を踏まえて、
- いつか独立しようと考えている方
- セラピストにご興味のある方
このような人に向けて、アロマセラピストとしての独立と失敗の1年間を書き残そうと思います。
アロマセラピストの道に進んだきっかけ
元々わたしは広告関連の会社員として働いていました。
毎日仕事に終われる日々の中で、知人がアロマで仕事を始めたいから「トリートメントを体験してくれない?」と声をかけてもらったのがきっかけです。
それがとても癒されたんですよね。
今まで香水なども興味なかったのですが、気が付けば色々な香りを楽しんだり、癒しの時間を求めてどんどんアロマの世界にハマっていきました。
最初は趣味から始まったアロマですが、興味を持つと自分から調べるようになります。
それで、
手に職がほしかった
教えることが好きだった
もっとアロマの世界を知りたい
このように思い、わたしはアロマセラピストとして仕事したいと考えるようになりました。
それでスクールに通い始め、セラピストの資格を取得しました。
アロマセラピストとして仕事ない問題
さて資格を取得したのはいいですが、肝心なのは仕事として成り立つかどうか?です。
これからアロマセラピストを目指そうという人も、やはり気になるところだと思います。
大都市だとサロンも多いですが、わたしの住んでいた地域では求人もそんなにありません。
だから就職するのではなく、アロマで開業してセラピストとして独立する道を最初から考えていました。
それで少しずつ準備を進め、2019年に勤めていた職場を退職しました。
とうとうアロマサロンの開業です。
初めの頃は宣伝も効果があり、友達からの口コミもあり上々な滑り出しでした。
自分なりにしっかりとお客さんと向き合い、とても毎日が新鮮でワクワクして楽しかったのを覚えています。
しかし段々と、集客がうまくいかないようになってきました。
仕事が入らない日がちらほらと出始めていたのです。
個人でやるからには、どんどん行動しなければならない
お客様に満足してほしい気持ちで1回1回、一生懸命にやってきました。
でも新規のお客様はいるのにリピートしてもらえないんです。
「また良かったらご利用くださいね。」と伝えるのを最後に、なかなか次のご来店に繋がりません。
リピート顧客に繋がるよう「もう一度利用したい」と思われるカウンセリングや仕組みづくりができていませんでした。
これが、セラピストとして独立してからの大きな失敗です。
ただ、まだそのときは焦っていたのもあり「集客方法が悪いのかもしれない。」と考えました。
それから同業者主催のイベントに参加したり、ブログでお店の宣伝を強化し始めました。
個人でやるからには、どんどん行動しなければならない。その一心です。
それでセミナーや講師のお仕事に繋がったりもしましたが、1日のうちアロマセラピストとして仕事がない日が続きました。
「自分はどうしたいんだろうか…。」
お店の在り方を見直すようになりました。
このときは毎月家賃などの固定費もかかるし、正直……きつかったです。精油も結構高価ですし。
そこで来てくれたお客様に、ただ一生懸命に施術するのではなく「なぜうちを選んでくれたのか?」と、カウンセリングがとても大事なことに気づきました。
施術を丁寧にする他にも、目を…
お店のターゲットは新規のお客様なのか、リピートを考えているお客様なのか。
どんな方法で当サロンを探したのか。
また、リサーチすると客層やお店の立地などで運営方法も影響してくることが分かってきます。
施術を丁寧にする他にも、目を向けなければいけないところが多くありました。
サロンに来られる根底にある理由を解決するのがセラピストの仕事だと、再び舵を取りました。
そして自分を見つめ直す中で、リピーターの集客で効果があると実感した1つがブログです。
ブログは新規のお客様にも繋がりますが、そのブログを読んで来てくれた方との考え方が似ていたりすると、今後ずっと繋がっていく方々になります。
そんなふうに少しずつお客様の方から「次の予約を入れたいんですが。」と言ってくれるようになりました。
お客様の声に応えるため、ときには自分の家に施術台を置いて施術したり、近場のお客様のご自宅に出張することも始めました。
続、アロマセラピストとして仕事ない…問題
しかしリピートしてくれるお客様が以前より増えたかな?というタイミングで、次は新規のお客さんが減っている問題に直面します。
わたしがサロンを開業したりサービスの方法に変化があると同時に、周りの環境も常に変化します。
アロマサロンだけじゃなく、マッサージなどリラクゼーションとしてサービスを提供するお店も出てくるわけです。
近くに激安のお店ができたり、商売としてやりにくいなと感じる問題も出てきました。
独立するのは簡単ですが、続けることの難しさを痛感します。
アロマセラピストとしての働き方
この時期、いろんな仕事の方向性を模索しました。
引っ越しも視野に入れながら、
- インストラクターや講師として収入源を増やす
- ほかの地域で再出発してサロン運営を続ける
- セラピストとして就職する
といったように、アロマセラピストとしての働き方を見直そうと考えていました。
それが2020年の初めです。
そしてコロナ禍になりました。
もう個人で運営を続けるのは難しい
コロナ禍で仕事を自粛している中、緊急事態宣言が出ました。
まったく未来に希望が持てない日々。人に触れる仕事であり、問題は山積みでした。
そして2020年6月末のことです。
わたしは長期的にお休みすることにしました。事実上、閉業です。
サービスを提供する上で、続けることに疲弊していました。
このまま個人で続けていくことも、
もしかすると、できたのかもしれない。
それよりもアロマセラピストとして自分がどう働きたいのか分からなくなっていました。
思えば開業して楽しいと感じていたのは最初だけだったかもしれません。
それ以降は、自分のダメな部分と向き合う日々の連続でした。
だからこそ顧客の獲得という問題に直面して、自分なりに解決する方法をいくつか得ることができました。
ただ、気持ちも資金面でも体力が持ちませんでした。
初めから分かっていたら、誰だって失敗しませんよね。
これが独立の厳しさだと痛感しました。
今のわたしのフリーランスというに働き方について
今はフリーランスでライターをしながら、広報でマーケティングなどの仕事もお手伝いしています。
それから副業でセラピストを再開しました。今度は自宅サロンです。
副業として家で施術することで、余裕を持ってセラピストの仕事が楽しい!と感じられるようになりました。
広報の仕事も副業のアロマセラピストとしての仕事も、これらは独立したときの経験が活きています。
独立するにしても、就職するにしても、フリーランスとして働く上でも、少しでも多く種をまくことが大事。
今はブログやSNS、クラウドソーシングなど、集客方法ひとつで大きく経営の仕方も違ってきますから。
そして何より、来てくれたお客様のカウンセリングが重要です。
施術を丁寧にするのは当然であって、それ以外にも目を向けること。
わたしは完全にセラピスト一本という道ではなく、副業という働き方になりました。
でも、そういう道もあります。
だから独立したことは全く無駄にならず、経験して良かったと思います。
失敗を糧に、これからも頑張っていきたい。
今後アロマセラピストとして働きたい方は、チャレンジすることで自分の方向が明確になることもあります。
あなたがアロマを生かして仕事しようか考えているなら、ぜひ多くのことに触れてみてください。
そしてお互いに頑張っていきましょう。